霖のあと

詩置場

青の温度

若い星は青い

温度が高いと青く見えるのだ

いつだったか理科で習った

 

青空の温度は高い

街を 道ゆくヒトを

まっさおの光で灼く

かげおくりをしてみたら

影まで青で灼かれたので

アスファルトの青いシミになった

灼かれたからだは

灼かれたこころは

空と同じ青になって

空に吸い込まれていく

どれだけ空を探しても

見えないようになっている

今日も空になりたいと 密かに

願ってベランダに出たヒトを

青空は目敏く灼いていく